今回は、オフィス制服の素材「キュプラ」の特徴を解説していきます。
キュプラはコットン・リンターを主原料とする再生繊維のひとつです。コットン・リンターとは、綿の実から綿花を採った後に残る産毛のような短い繊維のことで、これを溶かして紡糸したものがキュプラです。
キュプラは「人絹(人造絹)」と言われるほど、非常に細い糸ができ、なめらかな手触りが最大の特徴です。メンズ・レディースを問わず、高級な裏地として欠かせない存在になっています。その性質から、下着やスカーフのほか、カーテンや布団の素材として好まれる傾向にあります。
オフィスユニフォーム素材 キュプラの特徴とメリット
肌触りがいい!
キュプラは細くしなやかで、肌触りがいいのが特徴です。そのため、スーツなどの裏地としてよく使用されます。また後述のとおり、吸湿性に優れているため、夏場でもサラっとした肌触りをキープできます。
静電気を起こしにくい!
キュプラは吸湿性に優れており、裏地に使用しても静電気が発生しにくいのがメリットです。静電気でオフィス制服が肌にまとわりつくことも少ないです。
美しい光沢がある!
キュプラは、絹のような光沢を持っています。やわらかくしなやかでドレープ性があるので、ゴージャスで優雅な雰囲気を演出できます。
※ドレープ性とは?
衣類などに、ゆったりとしたヒダを入れることができる性質。ドレープ性に優れた素材ほど、自然で美しいヒダができ、動いたときなどにドレスやスカートが美しく開きます。身体に優美にまとわり、エレガントな印象を演出できます。
その他、染色性にも優れているので、高級感のある鮮やかな色合いに仕上げることができます。加えて、他の繊維との相性も良く、混紡にも向いています。
キュプラ製品の取扱い上の注意点
キュプラは摩擦によって毛羽立ちやすい性質があります。そのため、ゴシゴシ洗ったり固く絞ったりするのはNGです。シミが付いたときはつい擦ってしまいがちですが、擦ると毛羽だってしまうため、乾いたタオルで叩くようにしましょう。濡れると縮んだりシワになったりしますが、アイロンをかけることで元に戻ります。とはいえ、基本的には水に弱い繊維ですから、自宅で洗うよりはクリーニングに出したほうが無難です。
キュプラとレーヨン、何が違う?
キュプラはレーヨンに似た素材だと言われますが、どこが違うのでしょうか? レーヨンは木材パルプを原料としているのに対し、キュプラはコットン・リンターを原料としています。キュプラのほうがレーヨンより繊維が細いですが、ともにシルクに似た風合いを持ち、しなやかで肌触りが良いという特徴があります。また、ともに水に濡れた状態(湿潤状態)では生地の強度が低下しますが、キュプラはレーヨンより強度の低下が少ないのがメリットです。レーヨンに比べると摩擦に強い素材ではありますが、もともと耐久性に優れた繊維ではないので、擦ったり固く絞ったりといったことは控える必要があります。
キュプラ素材のオフィスユニフォーム
オフィスユニフォームデザイン提案について
今回は「オフィス制服の素材 キュプラ」について書かせていただきました。
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