今回は、毛(ウール)に似た性質を持つ「アクリル」について、その特徴を解説していきます。
アクリルは、「アクリロニトリル」という石油を主原料とした化学繊維で、ポリエステル、ナイロンに並ぶ3大合成繊維の一つ。1950年に米国のデュポン社が工業生産を開始し、日本でも50年代後半に工業生産されるようになりました。
ウールより安価ですが、ウールに近い肌触りが特徴で、セーターやジャージ、靴下などのニット製品をはじめとする冬物衣料の素材として用いられます。もちろん、制服・ユニフォームの素材としても、主に防寒性が求められる商品に用いられます。
制服ユニフォーム アクリル素材の特徴
軽くてやわらかい!
アクリルは合成繊維のなかではもっともウールに似ており、ふっくらとしたソフトな風合いと、あたたかみのある肌触りが特徴。ウールより軽いのも、アクリルのメリットの一つです。
強度が高く、長持ちする!
アクリルは、ウールより強度に優れた素材です。日光にも強く、色褪せしにくいのも特徴。薬品や油類に強く、虫も付きにくいため、その意味でも長持ちする素材だと言えます。
鮮やかな色を出せる!
アクリルは、発色性・染色性に優れています。鮮やかな色彩を出すことができることから、衣服・制服だけでなく、カーテンやカーペットなどにも多く用いられます。また、他の繊維との相性が良く、ウールなどと混紡しても鮮やかできれいな色を出すことができます。
アクリルは吸湿性が低く、濡れても乾きやすいというメリットがあります。
アクリルの制服ユニフォームのお手入れは?
非常にデリケートなウールに比べ、アクリルは手軽に洗えますが、混紡素材やデザインによっては注意が必要です。アクリルは水洗いをすると縮んでしまうリスクがあるので、洗濯もすすぎも30℃くらいのぬるま湯で素早く行うのがポイントです。また、毛玉ができやすいため、裏返したりネットに入れたりして洗います。干すときは、引っ張ると伸びて型くずれしてしまうおそれがあるので、形を整えるようにして陰干しします。アイロンは高温でかけると溶けてしまうおそれがあるので、低温でかけるようにしましょう。ハンカチなどの当て布をすれば、なお安心です。
アクリルとウール、何が違う?
アクリルはよくウールと比較されますが、具体的にどんな違いがあるのでしょうか? まず、アクリルの最大のメリットはウールよりも安価で、ウールに近い肌触り・風合いを実現できることだと言えます。デメリットは、ウールに比べると吸水性・吸湿性に劣り、汗を吸いにくいことでしょう。そのため、汗をかくとベタつきやすい傾向にあります。しかし、吸水性・吸湿性が低いことの裏返しとして、乾きが早いというのはメリットです。
アクリルには、「毛玉ができやすい」「静電気が起こりやすい」「ホコリを引き寄せやすい」といったデメリットがあります。一方で、強度に優れており、虫食いの影響も受けません。そのため、あたたかさと耐久性が求められる冬物の制服ユニフォームには欠かせない素材だと言えます。
アクリル素材のオフィスユニフォーム
アクリル素材の事務服カーディガン
業務用ユニフォームデザイン提案について
今回は「事務制服・オフィスユニフォームの素材 アクリル」について書かせていただきました。
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